ふたりのひとりごと

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僕とおじさんの朝ごはん




 ポリエです。



 桂望実さんの著作は何点か読んでいて、

 「死日記」、「嫌な女」、「平等ゲーム」など好きです。





 今回読んだのは、「僕とおじさんの朝ごはん」。

 なんの前情報もなく、図書館でなんとなく惹かれて借りた作品です。


 何の気なしに読み始めたのですが、これが・・・とても良かった。

 淡々と話は進むのですが、

 主人公・健一、44才、職業:ケータリングシェフをとりまく人間関係が

 無理なく描かれていて、読み終えた後「いい本だった…」と素直に思いました。



 健一がほんっとやる気なくて、

 ケータリングの料理も買って来て済ますような人で。

 半分読み進めても、

 タイトルの「僕」も「おじさん」も誰なのかわからず。

 危険な薬のエピソードも舞い込み、

 ミステリーじみてきたかと思えば、

 とても鮮やかに伏線回収して終わったのではないかと思います。


 健一の人となりを、

 一緒に働くスタッフが、父が、母が、「僕」が、息子が…

 その他多くの人が吐露しますが、

 その描き方がとても秀逸でした。

 心情の移り変わってゆく様も、

 なぜそうなったのかという原因も

 腑に落ちるもので、

 人の感情とか心の動きを非常に丁寧に追ってる作家さんだなと思います。

 読者も健一という人が一冊を通してだんだんわかっていき、

 ラストには健一の味方というか、

 もし誰かが健一の悪口言ってきたら、

 そんなことないよ、健一はね・・・ってフォロー入れたくなるような

 そんな心境になってくると思います。

 やさしい物語でした。





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